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【日本で仕事中】イスラム教の礼拝場所や時間はどうする?

【日本で仕事中】イスラム教の礼拝場所や礼拝時間について

日本人でイスラム教徒に改宗した人で、悩みになるのが礼拝場所や礼拝時間をどうするか?ではないでしょうか。なかなか日本企業では、イスラム教徒の為にそういった場所や時間を提供してくれるようなところは少ないのが現実です。私ひもくみは日本人でありながら改宗したイスラム教徒です。そんな私が日本の企業で働いていた時に礼拝場所や時間をどうしていたのか?自身の実体験を元に、紹介して行きたいと思います。

日本で仕事中の礼拝場所はどうするか?

最近大学や駅近くでは、「祈祷室」を設けているところも出始めました。私が通っていた関西学院大学でも、インドネシアやサウジアラビア人の留学生も増えて来た背景もあり、礼拝室の設置を検討している段階でした(現在では、その礼拝室も設置されていることでしょう)。

しかし、日本企業ではそんな祈祷室も設けられないのが現実でしょう。社員にイスラム教徒が増えない限りは。私は礼拝に関しては、今ままで働いて来たほとんどの企業で許されて来ました。ヒジャブは、無理でも!許されなかった時でも、礼拝に関してどういう対策を行えば良いのかをご紹介して行きます。

会社内で礼拝場所の許可をもらう

許可は、社長がOKであれば大丈夫です。で、実際に社長さんは礼拝に関して厳しい人も少ないかと思います。他人に何ら悪影響を与えないのでね。しかし、社長さんでもお祈りの時間を気にされる方もいらっしゃると思うので、「5分以内に1回のお祈りは終わる」と言えば、安心される事でしょう。

場所は、社長や社員と交渉してみて、会社内の会議室とか、空きスペースを教えてもらい、そこで行うのが良いでしょう。意外に企業には空き部屋も多いかと思います。なので、自分で空き部屋はないかを確認しておき、上司などに「あそこの部屋を、少し使っても良いですか?」と提案してみるのも一つです。実際に、ひもくみはそのように上司に提案して礼拝場所を確保しました。

車いす専用のトイレを使用する

一次的に車いす専用のトイレに行って、携帯用のお祈りマットを敷いてお祈りする方法もあります。これは企業ではやりませんでしたが、自分の通っていた大学で祈祷室が近くにない時は行っていました。トイレ内の洗面所はウドゥーもし易く、とても便利です!

しかし、本来は車いす専用の方のトイレなので、なるべく人気ない時に使うようにして下さい。私自身トイレをお祈りの為に使った事で、トラブルが起きた事はありませんが、場所によっては叱られる場合もあります。

一度、公共の体育館の空きスペースで携帯用お祈りマットを敷いてお祈りをしようと思った事があったのですが、その体育館の事務所の方に「出て行け!宗教を持ち込むな!!」と怒鳴られた事があります。その時、大阪大学の卓球サークルの後輩が傍にいて、おそらくその後クレームしてくれたのか、その事務員の方から謝りの電話がありました。公務員が宗教の信仰ぼ自由を否定した事が、きっと問題だったのでしょう。

今では徐々にですがイスラム教徒も増えてきているので、まだ宗教に対しては柔軟になって来ていると思いますが、場所によっては否定される事もあるかもしれません。なので、なるべく人目に付かないような空きスペースがあれば、そこでお祈りを行うようにしましょう。

駅近くの祈祷室を使用する

最近では、都心の駅だとお祈りの為の祈祷室が建設されて来ています。名目は、お祈りを行うどんな人でも使える祈祷室ですが、そこを使う大半はイスラム教徒のはずです。実際に、ひもくみも大阪駅の祈祷室に行った事があります!

大阪駅の祈祷室に日本人のイスラム教徒として行ってみた感想

Prayer Room(祈祷室)の雰囲気や行ってみた感想を書いた記事なので、興味ある方はよければ読んでみて下さい!ただし、祈祷室で注意なのが、意外にも終了する時刻が早いので、季節によってはサラート(お祈り)のマグリブとイシャ―が出来ない事があります。なので、会社終わりにお祈りしに行こうとすると、閉まっているかぎりぎり開いているかになりますので、結構そういう時間の部分は不便だと感じています。出来れば、夜21時頃までオープンしてくれれば、会社帰りでもお祈り出来るので、助かるんですけどね。

日本で仕事中の礼拝時間はどうするか?

礼拝場所よりも、礼拝時間の方が確保するのが難しいかもしれませんね。みんな共通してある休憩は、お昼休みの1時間だけかと思います。本当に1時間だけの休憩時間だけだと、その間にお昼ご飯を食べてお祈りをする事になるかと思います。お昼ご飯を食べるのが遅かったら、結構切羽詰まりますよね(笑)

それでは、お昼以外の休憩時間でお祈りをする事は可能なのか?私自身の実体験も入れつつ、ご紹介して行きます!

休憩時間を礼拝時間に使う

「男性のタバコの休憩時間とそんなに変わらない」という理由で、お祈りを許してくれた社長さんがいます。また、会社の忘年会でも豚肉を使わないような料理にしてくれたりと配慮してくれ、以前勤めていた会社の宗教への寛容さに今でも感謝しております。もしあなたの企業がお昼休みの休憩時間がある会社であれば、礼拝時間について最初の面談で相談してみましょう。

この、最初の面談が肝心です。なぜかと言うと、社長の許可を先に貰っている方が、後々上司に相談して意見を通すよりも簡単だからです。最初から礼拝場所や時間の話をするよりも、あなたがムスリム(イスラム教徒の事を言う)と伝えておくだけでも良いかもしれませんね。後々問題にならない為にも、宗教的に行っている事や禁じているものはあらかじめ伝えておきましょう。

ムスリムが社長の企業で働く

一度、イスラム教徒の社長の会社で働いた事があります。スタートアップな企業だった為、社員や社長の息子がムスリムで、みんな社内でお祈りしたり、ハラールフードを食べたりと、イスラームの戒律を徹底して行っていました。

金曜礼拝になると、ムスリム男性はモスクに行き礼拝を行ったり、サウム(断食)後にみんなでイフタールをしたりと、日本で働きながらイスラームの教えをほぼ守る事が出来ました。ムスリムの社長が経営している企業は、ほぼ日本の中古車輸出が多いので、そういう企業の就職口を自分で見つけるか、ムスリム友達に紹介してもらうのが良いかもしれません。

ただ、一つ注意なのがスタートアップ企業だったからか、就業規則もなく超ブラックでした。社長も最後ひもくみを辞めさせる時に、速攻リストラ出来ると思っていたからか、会議室に呼び出されて、「明日から来なくていい」と言われてしまいました。その時、経理の方が日本人の女性だったので、一か月間の給与を支払って貰う事は出来ましたが、もし日本人がいないとなると・・・。そんな不安を感じるほどに、日本の法律をよく分かっていませんでした。

イスラームの教えを守るか、働きやすさを取るか。どちらも出来る企業が一番良いですが、もし企業の社長がムスリムで「外国人」である場合は、注意しましょう。もちろん、法令遵守している外国人ムスリム社長や日本人ムスリムの社長さんもいるので、そういう安全そうな企業を当たってみても良いかもしれませんね。ちなみに、私はその当時日本人ムスリムの社長さんの会社の求人が無かったので働けませんでした。

家でまとめて礼拝してしまう

このパターンが、一番多いかと思います。イスラームでは、まとめてサウム(礼拝)を行う事も出来ます。私もアルバイト時代は、家に帰ってからまとめて礼拝を行っていました。自身の経験として、正社員よりもアルバイトの方がなかなか礼拝の時間を取りづらい印象がありました。時間給なのでその時間働かなければならず、なかなか休みも取りづらかった覚えがあります。また、いくつかアルバイトをした事がありますが、イスラム教徒と言っていないアルバイト先もありますし、ヒジャブを外して働いていた時もありました。

佐川でのアルバイトが唯一ヒジャブ着用をOKしてくれ、そこで働いているアルバイトの人達も宗教を柔軟に受け入れてくれました。実際に、ひもくみが働いていた佐川急便では、マレーシア人の留学生もアルバイトしていたりと、かなりインターナショナルで多様性のある職場でした(笑)

もしかしたらその営業所だけが受け入れに柔軟性があったのかもしれませんが、基本的に佐川急便や下請けのドライバーさん達は自由な価値観を持っていたり、フレンドリーな方達が多いと感じました。長時間労働でブラックな印象が強いドライバーという仕事ですが、そういったドライバーさん達と一緒にお仕事させて頂いたアルバイト時代が、一番働きやすかったと思っています。日本に帰って来たら、もう一度働きたいほどに!


企業選びの参考になるか分かりませんが、中小企業の若い社長さんは宗教や人種、国籍など問わず人材で選ばれる方達が多いはずなので、若めの社長さんのいる会社を狙ってみて下さい。「大企業は一個人の意思決定では動けないから、今回の面接では通せても就職内定は難しい」と大企業の人事の方に言われました。実際に、礼拝をOKしてくれた社長さんも中小企業の若い社長さんでした。

ほぼ私の実体験を中心にした礼拝場所や礼拝時間に関する情報でしたが、イスラム教徒になったばかりの日本人のみなさんのお役に立てれば何よりです。

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