ホームシックと聞くと、小さい子どもがかかるようなイメージはありませんか?
少なくともfifiはありました。
ホームシックなんてものは小学生低学年くらいの子どもがキャンプとかした時に泣いたりするようなものでしょ
なんて思っていました。
しかし、そんな自分が28歳の時にまさかホームシックにかかるなんて思ってもいませんでした。
ここでは、私のホームシック体験をベースにどのように乗り越えたかをご紹介出来たらと思っています。
なぜホームシックにかかる?
ホームシックとはそもそもなんでしょうか?
ホームシックを広辞苑で調べて見ると
ホームシック【homesick】
家庭や故郷を離れている者が陥る、ひたすらそこに戻りたがる精神状態。懐郷病
とあります。
つまり新しい環境になじめず、自分が安心できる古い環境(実家や前の学校、職場先など)に戻りたいと強く思い過ぎるがあまり精神的不調になってしまうことです。
なので新しい環境に慣れている人はホームシックに強いということになります。
逆に
- 実家暮らしが長い
- 古くからの友人ばかりとつるんでおり、新しい友人を作ろうとしない
- 新しい場所に行くことに不安を感じる
などが当てはまる人はホームシックに陥りやすいと思います。
実際にfifiの場合は28歳になるまで地元を2週間以上離れたことがありませんでした。
小学校・中学校・高校・勤務先に至るまで全て自分が産まれた市、もしくは近接している市の範囲に収まっていたのです。
そんな私が人生で一大決心をして姉のいるコロンビアで2か月半居候することになったのですから、環境変化への精神的不調は相当なものでした。
ホームシックの症状とは
ホームシックとは単純に
家に帰りたいなぁ
と寂しくなるだけに留まらず、食欲不振や睡眠障害などうつ病によく似た症状まで出てくるようになります。
28歳にもなってホームシックとか恥ずかしい…!
なんて当時の私は思っていましたが、そんなことを言ってられたのも始めのうちだけです。
症状が深刻になってくると
私はここで死ぬのでは?
くらいまで思い詰めていきます。
決してホームシックを侮ってはいけません。
ここではそんな私が経験したホームシックの症状をご紹介していきます。
ボーっとすることが増える・無気力になる
ホームシックが深刻になると、やる気がなくなります。
新しい挑戦をしたいと思って新しい環境を選んだはずなのに、挑戦するとか言ってられるレベルではなくなります。
頭が常にボーっとすると言いますか、いつもベッドで横になっていたいと思うようになります。
しかし決して眠れる訳ではなく(後に書きますが睡眠障害も起こってきます)、ただ横になっているだけです。
横になっているだけだとネガティブな考えばかりが浮かんでくるので、スマホをいじることでなんとか気を紛らわせたりします。
涙もろくなる・急に涙が出てくる
ちょっとしたことで泣いてしまったり、もはや何も起こっていないのに涙が出てきたりと情緒が定まりません。
かと思えば感情が失われたようにずっと無表情だったりします。
何をするにも楽しみやワクワクが無くなっていきます。
- 涙もろくなる
- イライラが止められない
- 原因は分からないのに感情をコントロールできない
以上のことが新しい環境になって出てきたら、ホームシックの可能性を疑ってみましょう。
食欲がなくなる・暴飲暴食になる
食欲がなくなることと暴飲暴食になることは相反することかと思いますが、私はこの二つが同時に起こりました。
というのも、いわゆる食事時間(いつもお昼時間は姉夫婦と一緒に外食していました)では全く食欲が湧かないのです。
食費を姉夫婦に支払ってもらっているにも関わらず、当時の私は全く食べられず食事のほとんどを持ち帰り用のタッパに詰めていました。
しかし夜中頃になると急にお腹がすくようになり、食欲が止まらなくなる日もあるのです。
何も食べたくないと思ったり、何でもいいからとにかく食べたいと思ったり、自分ではコントロールできない身体の変化が訪れるようになります。
睡眠障害が起こる
正直、これが私としては一番しんどかったです。
夜に眠れなくなります。
ベッドで横になっていても眼は冴えわたっていて全く眠れません。
夜眠れないので、余計に昼間にボーっとすることが増えます。
安心して眠ることが出来ないので24時間ずっと脳が緊張している ような状態になります。
ホームシックへの対処法
以上のように私が経験したホームシックの症状は決して優しいものではなく、
もはやうつ病なのでは?
という程に辛いものでした。
実際に私は適応障害もうつ病も経験済みですが、ホームシックは間違いなく精神病に成り得ると思います。
では、私がどのようにホームシックを乗り越えたかをご紹介します。
散歩にでかける
私が個人的に一番ホームシックに効いたなと思う行動は散歩です。
何もかも無気力で散歩に行くことすら億劫になるかもしれませんが、家にこもらないで外に出かけるというのはかなり大事だと思います。
また散歩だと身体を動かすことになりますし、外が晴れていたら太陽を浴びる事にもなるので体内時計が若干修正されます。
新しい環境なので散歩をすると視覚から新しい情報が色々と入ってきて、好奇心が刺激されます。
また、散歩を続けているとお馴染みの道に出た時に「帰ってきた」という安心感も得られます。
散歩は本当にオススメします。
日記を書く
日記を書くことも精神の安定に良いと思います。
自分の感情を一度吐き出してみるというのに文字を書くというのはオススメです。
私の場合はマイナスな感情を一度文字にして思ったままに紙に書きなぐります。
「しんどい、辛い、もう嫌だ」など紙の上では素直に感情だけを書いていきます。
あらかた吐き出したなと思ったら、その紙はそのままゴミ箱へ入れます。
そして、今度は自分の症状だけを客観的に書いていきます。
この部分だけ日記として残していきます。
もしあなたが精神科の受診をしたいと思った時にこの日記は役に立ちます。
- いつから症状が出始めたのか
- 何日症状が続いているのか
等を医者に伝えやすくなるためです。
感情部分と客観的部分を分けて日記を書いてみるというのは思考の整理にも繋がります。
筋トレをする
筋トレをして身体を動かしてみるというのも一つ手です。
筋トレをして身体を疲れさせるというのも大切ですが、もう一つ凄く大事だと思うのは「成長が数値化できる」という点です。
ホームシックになってボーっとした毎日を送っていると、
私は一体毎日何をしているんだ…
と思うようになってきます。
そんな時に筋トレは自分のしてきた行動を数値化できるので(今日は腹筋を30回したなど)、成果を感じやすいです。
筋トレを続け、鏡を見れば自分の体型も変わってきますし、一石二鳥です。
カウンセリングを受ける
これは私がホームシックの時に行っていたことではないのですが、メンタル不調の時はカウンセリングを試してみることを強くオススメします。
ちなみに私はカウンセリングに3年ほど通っていた経験があります。
ホームシックとはいわば「新しい環境に対する不安」によって引き起こされます。
ですがこの不安をなぜ感じるのかは人それぞれによって違います。
なぜその「不安」を感じているのかを自分自身で知るというのはとても大切なことだと思います。
でもカウンセリングって高そう…。お金に余裕なんてないし…
という方はボランティアカウンセリングという無料で相談できるところもあります。
くわしくはこちらを参考にしてみて下さい。
私のオススメは大学が行っているカウンセリングです。
もしあなたの住んでいる場所の近くに大きな大学があるのなら、一度大学名+カウンセリングでネット検索をかけてみてください。
学生人数の多い大学でしたら学生向けカウンセリングは基本的にあります。
中には学生以外の一般の人も利用できるカウンセリング施設があったりします。
私が利用していたカウンセリングは50分で3300円とかだったと思います。
私の友達は1時間で1万円するカウンセリングに通っていると言っていたので、大学のカウンセリングは比較的リーズナブルだと思います。
心療内科を受診する
ホームシックによる心理的負担が凄すぎて
死にたい…
と思うようになってしまっていたら、迷わず心療内科を受診しましょう。
ホームシックの症状がひどすぎて、まともに生活が送れなくなっている場合も心療内科でお薬をもらえば改善する場合もあるかもしれません。
自分の身体を大切にするための行動をとることから始めましょう。
ホームシックにならないために
ホームシックになってしまった後の対処法を書きましたが、そもそもホームシックにならないことが一番良いと思います。
日ごろから新しい環境に身を置くことに慣れている人というのはホームシックになりにくいです。
私の姉であるひもくみはホームシックを経験したことがありません。
結婚して日本からコロンビアに移り住み、今ではアメリカに住んでいます。
そんな姉が寂しさから
日本に帰りたい
と言っているのを聞いたことがありません。
姉が日本に帰りたいと思う理由はホームシックではなく、ビザの問題などもっと他の理由です。
詳しくはこちらをご覧ください。
海外移住で「帰国したい!」と後悔したつらい5つの体験談
あなたが海外生活を長年していると、日本に帰国したいと感じる事も一度や二度あるでしょう。でも、自分の帰国したい理由は普通なのかな?それとも、もうちょっと我慢した方が良いのかな?と思う人にお勧めしたいのがこの記事です!
実家暮らしが長かったのは姉も同じなのに、姉はどうしてホームシックにかからないのでしょう。
今思うと姉は日本人以外の多くの外国人の友達をいつも持っていました。
それはそれだけ姉が新しい出会いの場を求めて出かけていたからです。
そして、アルバイトの種類も尋常じゃないほど行っていました。
姉はかけもちにかけもちを重ね、大学生でありながら月に20万円稼ぐような人でした。
仕事の種類も様々で、ドレスショップの店員、塾の家庭教師、携帯電話の販売員、佐川急便での深夜の荷物引きなどをこなしていました。
私が知っているだけでこれだけなので、もっと他にもしているかもしれません
姉を見ていると、新しい環境や人を受け入れていくというのが一番ホームシックにならない秘訣だと思います。
もちろんこれは一朝一夕にできることではなく、毎日少しずつ意識して行っていくしかありません。
ホームシックにならないための特効薬などなく、あるのは漢方薬のように地味で苦い毎日の反復なのかもしれません。
しかし、ホームシックにならないことこそが新しい挑戦を楽しめる一つの要因ではないでしょうか。
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