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ボゴタにあるコロンビア国立大学の8つの特徴とは?

【観光】ボゴタにあるコロンビア国立大学の8つの特徴とは?

コロンビアの国立大学(Universidad Nacional de Colombia)は、私の結婚した旦那カミーロの母校です。そこで、彼の大学時代の友達に会う事になりました。彼らはまだ大学生で、ノリがすごく若かった(笑)ですが、物理を勉強しているお友達なので、はっちゃけてる感は無く至って真面目!

コロンビアの在学期間は通常5年です。日本よりも、1年多めですね。コロンビア国立大学は、その名の通り国立大学です。コロンビアでは有名な大学で、日本で言う東京大学みたいなもんらしいです。そんなコロンビアの優秀な国立大学。何が印象に残り魅力的だったのかをご紹介して行ければと思います。それでは、見て行きましょう!

コロンビア人にダンス(サルサ)は欠かせない!

コロンビアボゴタでのサルサダンス

たまたまだったのですが、学生たちがサルサを踊っている瞬間に出くわしました。ラテンと言えば、ミュージックとダンスのイメージがありますよね!コロンビアも、その例外ではありません。金曜日は週の最後という事もあり、多くのコロンビア人は羽目を外します。このように、サルサをダンスする生徒達も多いんですね。

カミーロ君の友達C君は、サルサで有名なカリ出身です。このダンスを見て、すぐにサルサダンスだと分かりました。そして、「皆で踊ろう!」と提案したのですが、ちょうどその時にサルサは終わってしまいました。ひもくみはダンスを踊れないので、一安心です(笑)

コロンビア学生のドラッグ事情について

コロンビアの若者の間でのドラッグ認識

この写真に写っている建物に描かれているグラフィティアート。実は、ドラッグなんです!私も日本人なので、マリファナやコカインなどのドラッグ名を聞くと、過敏に反応してしまいますが、コロンビアではドラッグをタバコ感覚で吸っている人が多いみたいですよ。コロンビア国立大学内でも、芝生で友達と集まっている学生の中には、ドラッグを吸っている人も多いらしく、コロンビア人の学生はドラッグの独特な臭いですぐに気付くらしいです。

何故コロンビアでは、ドラッグが有名になったのか?

その理由は、ホルヘ・エリエセル・ガイタンという人物の死が深く関わっています。政治的理由で広まったドラッグが、今ではコロンビアの悪いイメージの一要素になってしまいましたね。

コロンビア国立大学は何と言っても緑豊か!

コロンビア(ボゴタ)の自然と気候

世界的にも、大体大学の周辺は緑豊かですよね(笑)

コロンビアの国立大学も、例外ではありませんよ!コロンビアのボゴタは、何と言っても気候が年中変わらないのが特徴です。日中は春秋のような暖かさであり、朝夜は若干冷えます。それが一年中一緒です。コロンビアの地域によっては暑い所や寒い所もあるのですが、ボゴタの気候は変わりません。ですが、よく雨やゲリラ豪雨は起きるので、観光する際は、急激な気候の変化に注意しなければなりません。

この緑豊かな芝生の上で、天気の良い時は学生同士が集まり、寝ていたり、話していたり、ドラッグを吸っていたり。様々です(笑)

シュールで謎に満ちた大学内のミュージアム

コロンビア国立大学のミュージアム

コロンビア国立大学で地味に驚いた事が、大学内にいくつかのミュージアムがあったことです。その内の一つのミュージアムに入ったのですが、待ち構えていたのは、ダビデ像とは言い難い、それにちょっと似た彫刻でした。

コロンビア国立大学のミュージアム

中に進んで行くと、作りかけなのか、あえてアートとして文字を落としているのか分からない壁を発見!ミュージアムのクオリティーとしては失格かもしれませんが、大学内にしっかりと芸術やアートを認める施設があるという点では、合格でしょう。

大学内にもグラフィティアートが!

コロンビア国立大学のグラフィティアート

コロンビアでは、グラフィティアートという壁に絵を描くアートが有名ですが、これは大学内でも例外ではありません。

コロンビア国立大学のグラフィティアート

コロンビア国立大学の至る所に、このグラフィティアートを見かける事が出来ました。写真には収めていませんが、他にも素晴らしい作品は沢山あるはずなので、捜し歩いて楽しむのも良いかもしれませんよ!

歴史に名を刻んだ左翼革命家たち

左翼活動家ハイメ・ガルソンとチェ・ゲバラ

左に描かれている人物は、ハイメ・ガルソン。彼は元々コメディアンだったのですが、コロンビアの政治・社会体制を批判し、デモなども行った為、超右翼団体の一員に殺されてしまいました。そして、右側の人物はキューバの革命家チェ・ゲバラです。彼は社会主義を掲げ、キューバ革命を起こし、成功を収めた人物です。

どちらの人物も壁に描かれている絵がよく似ており、ひもくみは絵のクオリティーの高さにも驚きました。有名な政治家たちを描かず、この2人の人物を描いたのでしょうか?まして、チェ・ゲバラはキューバ人です。

その理由は、おそらく政治的権力が無くても、コロンビアという国に革命は起こせるんだぜ!というコロンビア国立大学の学生たちの熱い想いからでしょう。政治家たちは元々権力を持っていますが、影響の大きい革命を起こした政治家はほぼいません。ですが、この2人のバックグラウンドは違えど、社会や歴史に大きな影響を残しました。少なくとも、コロンビアの市民にとっては。なので、ガルソンとゲバラは、今なお学生たちにとっての憧れの的なのでしょう。

左翼活動家カミロ・トーレス・レストレポ

少し絵が小さいですが、この上の写真の右側の人物は、カミロ・トーレス・レストレポ。同じく、彼も左より(左翼)の思想をお持ちの人です。コロンビア国立大学の学者の一員だったらしく、同じくゲリラとして活躍したというバックグラウンドもお持ちの人です。

何故、コロンビア国立大学ではこのように左翼的な思想に溢れているのか?

それには、コロンビアの社会における極端な格差社会が原因にあるようです。東大京大でも、昔左翼による学生運動がありましたよね?それが、コロンビアでも今なお問題になっているのだと思います。激しいデモにまでは現在なっておりませんが、コロンビアの市民達にとって、金持ちや権力者が利益を搾取しているという考えはあるみたいです。

この左翼的思想がコロンビア国立大学で盛んではありますが、逆に金持ちが通う私立大学ではそこまでです。むしろ、こういう革命が起きて欲しくないと願う立場の人達ばかりです。

コロンビアの格差はランク付けされている階級社会であり、そのランクにより住む地域も決まって来ます。なので、バスでボゴタを見渡すと、高級住宅街が並ぶ通りが見えたと思うと、次にどんよりとしたスラム街が見えたりと、かなり貧富の格差がはっきりとしています。さらに、コロンビアの治安について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください!

コロンビアの首都ボゴタの治安は悪い?実際に住んでみた。

この格差が解消されない限り、コロンビア国立大学の左翼思想も無くなる事はなさそうですね。

女子トイレのふ、蓋がない・・・?!

コロンビア(ボゴタ)のトイレ事情

この衝撃は、コロンビア国立大学だけの問題ではありません。ちょくちょくショッピングモールやお店の女子トイレの蓋が無い事が多いです。最初、どう座れば良いかかなり戸惑いましたが、女の子の友達に、「汚いから座らない方が良いよ!」と言わて、空気イスで頑張って用を足しました(笑)

また、トイレットペーパーも切れている事が多いので、自分のバッグに紙を入れておくか、手拭き用の紙を取って使用するかのどちらかの選択になるでしょう。

コロンビア国立大学の学生の将来について

コロンビア国立大学の学生の将来について

大学内の研究室に入ってまず目にしたのは、ひもくみでは分からない数式がホワイトボードにずらり・・・!こんなに勉強をしていても、コロンビアの物理専攻の学生たちの就活は決して明るくありません。

カミーロの友達と、コロンビアの現実について少し話し合う事が出来ました。YouTubeから独学で英語を学び、アメリカにも留学した事のあるP君。彼も物理を勉強しており、ずっと太陽について勉強しているのだとか(笑)

政治についても熱く語り、ジョークも面白いP君。そんなP君も含め、物理を学ぶ若い学生たちは全員、アメリカやカナダ等の先進国で大学院に行き、就職もコロンビア以外で考えているらしいのです。一人女の子で韓国か日本かで悩んでいる子はいましたが、圧倒的にアメリカやカナダを考えている学生が多かったですね。まぁ、コロンビアからの距離の問題があるからでしょう。

それでは、何故彼らはコロンビアに残る道を選ばないのか?答えは明白です。学んだ物理を使えるような職がそんなに無いからです。つまり、専門的技術がコロンビア国内で活かされていないのです。

コロンビア正社員給与の現実

カミーロ君も、大学院を目指す予定ですが、一度実は全部落ちています。そして、一時期コロンビアで就活をして、一社内定をもらい二人して喜んだのですが、その後に衝撃を受けました。なぜなら、給与があまりにも低くかったからです。コロンビアの平均給与は、およそ3万円ほどです。貧富の格差が激しいので、その平均を当てにして良いかは分かりませんが、なんとカミーロ君の初任給も3万円スタートでした。この正社員の給与、昇給してもマックス4万円までらしく、さすがに彼もこの企業を諦めました。

アルバイトとして働いている家庭教師だと、この給与の3倍近くは稼げます。しかも、時間にそこまで拘束されずにです。このコロンビアの現状に、カミーロ君も一時期物理を学び続ける事を諦めた時期も何度かありました。そして、儲かる統計学を学びに大学院に行く事も考えていました。

天才物理学者N君との出逢い

しかし、ある事をきっかけに、彼の心は大きく揺れ動きます。それは、ひもくみの友達N君がコロンビアに来てくれた時のこと。

「N君って、誰やねん!」

と思った方は、ぜひこの

【観光】フリーウォーキングツアーボゴタに参加してみた!

も合わせて読んでみて下さい!N君と一緒に楽しんだコロンビア観光ツアーのお話です。このお話を読むのが面倒臭い方に簡単にN君を説明すると、N君とはオックスフォード大学で出会った物理を学んでいる学生でした。学生と言ってもその当時、博士号取得の為にオックスフォード大学に通い、大学院は飛び級していたと言う実力の持ち主。当時のオックスフォード生ですら、N君の事を「彼は天才だ!」と言っていたほど。記憶力抜群で、特に数字には強く、ある女子学生の成績を暗記していたという伝説も持っていました。その伝説はちょっと気持ち悪いですが、ひもくみも、この記憶力抜群のN君に自己紹介すると、すぐに名前を覚えられてしまうんだろうなぁ・・・・、と思っていたのです。

そして、オックスフォード大学でN君に再び出逢い、私の名前を訊ねてみました。すると、

「.....Ah.....?」

と答えられなかったのです!

「え、ウソやん。賢いんじゃ・・・?」

と思いましたが、もう一度名前を言い、また会った時に再び訪ねてみたのです。すると、

「Kyumiko!」

いや、おしい。うん、おしいけどさ。くみこやで(笑)

N先生・・・!!物理がしたいです・・・

そんな思い出があるN君は、オックスフォード大学を卒業後、京都大学の教授として日本に長い間滞在していました。そして、現在は日本も去り、ハーバード大学で教えているのだとか!賢いと言う事は知っていましたが、ひもくみは物理に関してはさっぱりなので、N君の凄さをあまり実感していませんでした。

ですが、カミーロ君と付き合いだしてから、だんだんとN君の凄さも分かって来たのです。物理と一括りに言っても分野は様々にあり、偶然にもN君の専攻とカミーロ君の専攻が「量子力学」と一緒でした。カミーロ君はN君に会う前から、実は彼のオンライン上での論文を読んでおり、「彼はヤバい、賢い!」とかなりリスペクトしておりました。

そして、実際にコロンビアで初めて会い、今後の将来についてもN君に相談してみたのです。私が、

「カミーロは物理を諦めて統計学を学ぼうと考えてるんだ。」

と言うと、N君は、

「統計学?僕は好きでないなぁ。」

と言った言葉に、カミーロは激しく同意(笑)

そして、あのスラムダンクに出てくる(知らない人は、ごめんね!)みっちゃんが安西先生に放った一言。それと同じように、

「物理がしたいです・・・・」

とカミーロは、泣きはしないまでも、みっちゃんと同じような表情を浮かべてN君に打ち明けたのです。

コロンビアの天才 vs ハーバードの天才

そこから、N君は積極的にカミーロに質問し始めます。物理について、数学について、プログラミングについて、どこまで理解しているかを色々と尋ね始めたのです。ひもくみは何も分かりませんでしたが、カミーロがそこまでプログラミング言語を勉強していない事だけは分かっていたので、強気なカミーロを見て、

「え、プログラミングそんなに知らんやん・・・(´・ω・`)」

と思ってました(笑)

カミーロ君は、コロンビア国立大学の中では賢い学生でした。その証拠に、カミーロの周りの友達は彼を天才だと言っていました。特に数学には強く、数学オリンピックにもよく参加して銀メダルを獲得していたからです。そんなカミーロ君がN君を前にすると、まるで赤子のようでした。

「ホントに物理勉強して来たん?(;´・ω・)」

と、土俵にも立てていないひもくみが疑問に思うほどの知識と経験の差がありました。

コロンビア政府が専門職に投資しないわけ

さすがに比べる相手も間違っているとは思いますが、そもそもコロンビア政府が教育や専門職に投資していないという部分も問題な気がします。それでは、何故政府は未来に投資しないのか?お金持ちや権力者に政府は動きやすく、お金持ちはコロンビアの治安の状況により、警備に意識が行きがちです。お金持ちな人ほど、右翼寄りの政党に支持してしまい、なかなか所得分配や教育投資出来ていないのがコロンビアの現状です。

コロンビア国立大学での物理専攻の学生たちの未来は、コロンビア国内ではどうやらあまり明るくないみたいです。コロンビア国内で就職を探そうとすると厳しいらしく、今回出逢ったカミーロのお友達3人ともが、海外の大学院を目指します。もしコロンビア政府が、教育に投資するだけの政治的基盤があれば、学生たちの未来は変わっていたかもしれませんね。

いかがでしたでしょうか?コロンビア国立大学をただ見学しただけではなく、内部の理系学生の進学事情についても触れました。また日本人の学生とは、違った悩みが多いコロンビアの学生たち。彼らの未来が明るくなるような政治を、コロンビア政府は行って欲しいと思いました。

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