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吉原で流行った梅毒(性病)とは?花魁の恋愛漫画で解説!

江戸吉原で流行った梅毒を花魁の恋愛漫画で解説!

昔、梅毒は不治の病とされていました。そして、江戸の吉原で特に流行した病気でもあり、梅毒により命を落とした遊女もたくさんいます。私は昔から、花魁のお話が好きでした。安野モヨコさんの『さくらん』を読んだのをきっかけに、テレビドラマでは『JIN -仁-』を見て、さらに好きになりました。そんな花魁の一生は、かごの鳥のように儚く短い人生でした。

花魁(おいらん)とは?

花魁(おいらん)とは、昔の日本の遊女たちの間でトップに君臨した女性の事を言います。彼女達は、たいてい金持ちの知識人である男性達を相手にしていたので、美しく、かつ教養がなければなりませんでした。

彼女達は、自分の出生地を隠す為に、他の日本語のアクセントよりも少し奇妙な日本語を使用していました。日本語だけではありません。町を出る際には、独特の歩き方で道中を歩き、「花魁道中」と呼ばれていました。

通常、花魁や遊女の生まれはひどいものでした。両親に借金がたくさんあったか、両親が元々いなかったような娘です。なので、幼い頃から吉原で過ごす少女たちも多く、そういった子達は「禿(かむろ)と呼ばれ、花魁の世話係をして過ごしました。そして、16歳頃から「新造(しんぞう)」となり、遊女へと育っていくのです。

吉原で流行った梅毒とは?

吉原は、遊女が生活していた場所です。江戸末期では、幕府も公認していた吉原遊郭で恐れられていた病気がありました。それが、「梅毒」です。梅毒とは、性病であり、性交渉の他にもディープキスなどでも感染してしまったそうです。現在は、ペニシリンを注射するとすぐ治る病気とされていますが、当時は難病として扱われていました。

元々、アメリカ大陸で流行っていた風土病であったらしく、コロンブスの探検隊のメンバーが原住民と性交渉をし、ヨーロッパに持ち帰ったのが梅毒の起源なのでは?と言われています。

吉原の遊女が梅毒にかかってしまうと、遊郭で厳しい現実が待っていました。違う部屋に連れて行かれ、そこで苦しい闘病生活をしたのです。なかには、痛烈な痛みがあったり、大きな腫れ物が出来たり、鼻がもげたりと、かなり症状は悲惨だったようです。

以前、『JIN -仁-』というドラマで説明されていたのですが、遊郭の梅毒は特に一人前になる前の遊女にとっては、何が何でもかかりたい病気だったそうです。なぜなら、梅毒に感染した後、妊娠しにくく、一度は症状が和らぐためです。梅毒にかかると待遇も良くなるため、特に若い遊女たちにとっては憧れの病気でもあったのだと思います。

梅毒の症状について

梅毒感染の症状には、大きく分けて1~4期まであります。

1期目は、性器の周りにしこりやおできが出来ます。しかし、痛みもなく、何週間かしたら消えてしまうので、大体の人は気にも留めません。

2期目は、手足に赤い発疹(はっしん)が出始めます。発疹とは、赤いぶつぶつの事を言います。この時も、かゆみや痛みはなく、放っておくと消えてしまいます。

そして3期目には全身に炎症が発生し、4期目には脳や心臓、血管、骨などにも感染し、痴呆になったりもします。日常生活も困難になり、最終的には死に至ります。

現在では、ペニシリンの錠剤を何週間か服用したり、ペニシリン注射を打てば治る病気です。しかし、江戸時代にペニシリンはまだ発見されていませんでした。ペニシリンが日本に登場したのは、第二次世界大戦後。なので、この時代の人達は梅毒に苦しみながら死んでいったのです。

花魁の恋愛漫画で梅毒を解説

執筆者であるひもくみが、大学時代にあまりにも花魁の一生に深い思い入れを持ち、なんと漫画にしてみました!この漫画を描いていたツールやサービスを失くしてしまった為、今は続きを描けませんが、最後のストーリーだけ描けずに終わってしまいました。

漫画の最後に、どういう終わり方にしたかったのかも書きますね。それでは、学生時代に描いた花魁の漫画を、どうぞご覧下さい!

花魁の恋愛漫画で梅毒を解説

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花魁の恋愛漫画で梅毒を解説

花魁の恋愛漫画で梅毒を解説

漫画の中で動き回っていた子供こそ、「禿(かむろ)」です。この禿は、最終的に聡一郎を見つけますが、他の遊女にも花魁と一緒のような甘い言葉をかけている所を見てしまいます。そして、子供ながらに自分の一生を悟ってしまうのです。

ほとんどの花魁は、将来性のある(つまりは、容姿の美しい)子供達を同行させていました。つまり、その子供達は将来において、良い遊女になるだろうという事を意味します。最終的に、この禿も清花の亡き後、花魁となります。そして、漫画の冒頭に登場していた花魁の清花と同じように、

わっちは籠の鳥でありんす

今も昔も変わらぬ世界

それが花魁でありんす

と、今度は現在形で自分の世界が狭き小さな世界であることを思い、このお話は終わりを迎えます。どれだけ男を愛そうと、どれだけ外に出て自由になろうと、しょせんは遊女。自分たちは鳥かごの中でしか生きられないんだ。そういう、ちょっと悲しいお話です。

この物語では、花魁の清花は一人で彼女の髪をカットしますが、基本的に恋人が彼女の髪をカットします。お互い愛し合っている、という証拠を残すためです。

花魁クラスになると、金持ち男性からの身請けを待っているので、正直こんな自由恋愛をする事は滅多に無かったと思います。ですが、清花は聡一郎という豪商の息子であり、ハンサムかつ優しい若者と出会うのです。恋に落ちないはずがありません。

しかし、清花は梅毒にかかってしまい、もう後が残されていない。そんな時に、愛してしまった聡一郎へ、形見を残してまで最後のメッセージを伝えようとします。愛しているよ、と。

恋しても負け。病気になっても負け。そんなイメージで、今回の花魁漫画を描きました。ハッピーエンドではなくバッドエンドですが、そういうストーリーの方が、彼女たちの一生をリアルに描けるかと思ったのです。

現在でも梅毒が増加中!

梅毒は過去の病気と思われていましたが、ここ最近、梅毒はまた流行りだしました。昔の方が症状は悪いのですが、都心部の若い女性の間で、徐々に梅毒感染者が増えて来ています。

一つの原因が、観光客が増加した事により、夜のサービスを受ける外国人男性が増え、彼らが梅毒を持っており、感染させされたというケースです。特に、中国人男性が多いらしく、日本人女性も梅毒と知らずにかかってしまっていたという事が多いのだそうです。

夜のお仕事をしている女性に限らず、梅毒感染者の若い日本人女性はいるという情報もあるので、梅毒を昔の病気だとは思わずに、症状で怪しいと感じたら、すぐにお医者さんに診てもらった方が良いかもしれませんね。


梅毒により、多くの吉原の遊女たちが亡くなっています。梅毒になれば一人前の遊女になれると信じていた新人の遊女たちも、亡くなっていく先輩たちを見て、不安を抱えていたのではないでしょうか?

そんな吉原の世界を想像すると、遊女や花魁の悲惨な人生を想像してしまいます。恋愛、妊娠、出産、病気と闘ってきた彼女たちの人生は、華やかな側面ばかりでなく、裏の過酷なストーリーもあったに違いありません。

花魁という華やかさだけでなく、彼女たちの現実世界に少しでも、触れられた記事であったらと思います。

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