Ad Code

ピックアップ

6/recent/ticker-posts

派遣会社が辞めさせない?労働基準監督署に相談してみた

派遣を辞める?派遣会社とは?労働基準監督署に相談してみた

派遣会社とのトラブル。意外に派遣社員として働いた事のある方なら経験していませんか?派遣先企業で起こったトラブルがあり、それにちゃんと対応してくれない派遣会社。そして、辞めさせてもくれない・・・。そんな内容を実体験と共にご紹介して行きますね。そもそも、派遣って一体何?という方の為にも、基本的な説明も交えて話して行きたいと思います。それでは、見て行きましょう!

契約社員と正社員の違いって?

契約社員と正社員。その両者において大きく異なる点とすれば、働く期間があるかないかです。その働く期間が、正社員では「無期雇用」。契約社員では、「有期雇用」という言い方をします。

どういう事かというと、正社員は基本的に雇われれば、雇用期間というものが発生しません。「無」期雇用ですからね。雇用期間が無いんです。一方、契約社員は、1年、2年。と言うように、雇用期間が決まっています。

派遣で知っておきたい働き方3種類

そんな契約社員の働き方である派遣社員には、働き方が3種類あります。意外に知らない派遣の形態もあるかも?それでは、それぞれ見て行きましょう。

一般労働者派遣(登録型)

職業経験のある労働者が派遣会社に登録し、派遣先企業の求めている条件にも合い、なおかつ本人も「行きたい」という意思があれば一定期間派遣されます。その契約期間のみ、派遣会社との雇用関係になります。

しかし、派遣会社に登録したからと言って必ずしも仕事をくれる訳ではありません。その代わり、自分で業務内容や就業条件を選べる自由度が他の雇用形態よりも高いのが特徴です。それに、契約期間外は拘束されません。

こういう形態なので、普通派遣スタッフは複数の派遣会社に登録している場合がほとんどです。また、派遣スタッフは即戦力と専門性を要求される場合がほとんどなので、最近は要求水準がより高まってきています。

時間給×実働時間=給料

※手当、賞与、退職金はなし。派遣会社や案件によっては交通費が支給される事もあるが、ほとんどスタッフの自己負担。労働時間、日数などが社会保険加入用件を満たす場合は、派遣会社の社員として社会保険に加入できる。

一般労働者派遣が、主に皆さんが利用する派遣でしょう。実は、それ以外にもまだ派遣雇用の形態は種類があるのです。

特定労働者派遣(常用型)

労働者が派遣会社に正社員、または契約社員として入社し、派遣先企業に派遣されます。派遣会社との雇用関係は退職まで無期限で、中断することはありません。そのため安定はしているのですが、労働条件選択の自由度は低くなり易いです。賃金は月給の事が多く、手当、賞与があり、社会保険にも加入することになります。

特定労働者派遣の方が、一般労働派遣よりもかっちりしている感がありますよね。その分自由度が低くなったとしても、安定感を求めるなら、ぜひこの常用型の派遣形態を利用すべきでしょう。

紹介予定派遣とは?

紹介予定派遣は、派遣契約満了時またはその前に、派遣スタッフがその派遣先企業で正社員、契約社員として勤務することを両者が了承すれば、直接雇用されることを前提としてスタートする派遣契約のことです。

つまり、人材派遣から人材紹介へ、間接雇用から直接雇用へ変化する可能性がある派遣形態で、就職、再就職の手段ともいえるでしょう。これは企業と求職者(派遣スタッフ)とも、定着が可能かどうか派遣期間中に試せる、お互いにとってのトライアルな訳ですから、ミスマッチや不安の解消にも繋がる制度です。また、通常の人材派遣と違い、紹介予定派遣については以下の事柄が可能です。

  1. 事前の面接・履歴書の送付
  2. 事前又は派遣期間中の求人条件の明示
  3. 派遣期間中の求人求職の意思確認と採用内定

その派遣期間は最長6ヶ月で、派遣先企業が派遣スタッフを雇用しない時には、派遣スタッフの求めによって、その理由を書面によって明示する事になります。

働く前に知っておくべき派遣の法律知識

派遣会社は、なるべく派遣社員の希望就業条件に合わせるよう努力することが法的にも求められています。条件改善の交渉や、社会保険加入促進、福利厚生の充実だけでなく、就業機会を増やすためのスキルアップ研修の実施なども求めれているのです。

また、契約が締結され派遣が始まっても、派遣先企業を訪問し、就業状態を確認すると共に、派遣先企業、派遣社員とのコミュニケーションをとり、状況に応じて交渉、依頼、調整をします。

派遣会社の事前説明の責任義務

派遣会社は、派遣スタッフを初めて受け入れるような企業に対しては、派遣システムと法に基づいた派遣先企業の義務について説明しなければなりません。その際、派遣先企業の責任者や人事担当者だけでなく、指揮命令者、つまり派遣スタッフの直属の上司に対する説明の強化もまた不可欠です。その場合、説明会やレジュメ、ホームページによる周知も有効です。

つまり、労働者派遣法、労働基準法、労働安全衛生法など、実際の派遣労働に関する法律知識を、派遣先企業と派遣会社両社が熟知し、法律違反のないように努めなければなりません。しかし、派遣会社がどんなに是正を要請しても問題解決が出来ない最悪の場合には、その派遣先企業との契約を解除する、今後の取引を中止するという強硬手段もあり得ます。

派遣社員に対する就業規則について

派遣スタッフは、労働基準法に基づいて、派遣会社が作成した就業規則に従い、派遣先企業で就業することになります。ただし、派遣契約に従う義務もあるため、派遣先企業の就業規則のうち服務規律などは、派遣先企業の社員に準じて従う必要があります。なので、派遣会社はそれらを踏まえ、合理的な就業規則を作成しなければなりません。つまり、大枠の仕組みを定めたら、詳細な労働条件は個別雇用契約書に定めるのです。

派遣会社の休暇取得への対応

派遣社員の年次有給休暇や産前産後休暇の取得に関する業務は、派遣会社の義務です。しかし、実際には派遣会社も休暇を取らせたくない為に、「長期休暇を取る事は、契約違反だ!」などと持ち出して、何とか派遣社員に休暇を取らせないように工夫します。

通常、長期にわたる産前産後休暇の場合、派遣スタッフを交代し、また派遣先企業からのピンチヒッター要求があれば、それに応じることで派遣契約を履行するのです。ですので、皆さん派遣スタッフであっても有給休暇や産休産後休暇は取得できますので、なるべく休暇は取るようにしましょう。

派遣先企業でのトラブル体験談

これは、私の派遣先企業で起きた体験談です。派遣先企業でレジミス折半を強要されたのですが、この折半、誰のせいでミスしたのか明確に分からない中起きました。最初は、1,800円のレジミス代金を一緒に入っていたアルバイトの子と折半で、900円を請求されました。

しかし、私はあんまりこの請求にしっくりこず、あとでネットとかで色々調べたんですよね。そしたら、レジミス請求の事について書いてある記事がビッシリ!しかもそこには、「労働基準監督署に相談されるのが良いですよ」とアドバイスしている記事が圧倒的に多かったのです。

この事を、実は店長にも直接伝えたんですね。

「誰が責任者か分からないのに、レジミス折半っていうのは、労働基準法に触れませんか?」

と、ビビりながらも言ってみました(笑)そしたら、店長。かなり怒った口調で、

「もう一人の子が払ったのに、○○さん(私)は払わんの?分かった、一回社長に電話してみるわ!」

と店長が社長さんに電話したところ、相当電話口で切れながら、

「それじゃ、今度ミスしたらどうするんですか?!」

と何度も言っているのを私は聞いていました。電話が終わり店長は私に、

「確かに、社長は法律は適用されると言ってるわ。私は、あまり法律の事よく分からんけど、そんなん持ちだして、結局は払わんねんな?」

と、後は感情論で訴えられ、最後に自己中とまで言われました。法律分からんって、それも凄いですけどね・・・。こんな不条理の事が起きた訳です。労働者にも、権利があります。たとえ、私が派遣社員だったとしても、労働者は労働者です。

派遣先企業でのレジミス折半

その口論の後、長い休憩をもらい(泣いていたので、接客は出来ないと店長が考慮して)、口論の中で思わず言ってしまった、

次レジミスをしたら、ちゃんと払います!

という言葉。これが、後悔の元になりました。まさか、その日のうちにまたレジミスが起きるなんて・・・・。しかも、その金額は6,300円と、1,800円とは比べ物にならないくらいでした。その日の夜に、店長から電話が掛ってきて、

「レジミスが今日、またありました。正直、うちは店長やしレジミスする事なんかほぼないんやんか。まぁ、とりあえず3,150円また払っといて下さい。お願いします。」

と、素人である私がレジミスをやったかのように聞こえました。当然、レジ担当していた回数は私なんかより店長の方が多かったのです。確率的に店長がミスしている可能性もあるにも関わらず、この自信は凄いですよね。

先程私が派遣社員とお伝えしましたが、その時、思ったんです。バイトじゃないので、第三者機関である派遣会社にこの話を伝え、派遣を通して社長が店長に注意する方法が一番良いのではないか、と!

ホントは、もう辞めたかったんですけどねー。さっそく、派遣会社にこの事を伝えたところ、派遣会社としては、契約を結んでいる以上、私に続けて欲しいらしく、「とりあえず穏便にいきたい」という何とも平和的な返事でした。私も、今度その店長と何かあれば、「私はホントに辞めたい」と強く言いました。そして、何かまたあったんです。

盗難疑惑浮上による荷物検査

今度は、ハロウィーンの時に会社で配っていたお菓子の数が合わなかったらしく、誰かが盗んだと店長は決めつけ、今後、こういう事があれば荷物チェックをしていくし、会社のモノが無くなった分も、代金を払って貰うという内容でした。その時、私の中で何かがぶち切れました。

この事を再度、派遣会社に相談し、「辞めさせて欲しい」と言いました。派遣会社としては、期限まで続けて欲しいらしく、「店舗を変えて働かないか?」という提案をされました。その店舗を変えて働くのも、今月中ではなく、来月からと言われたんですね。

ただ、私は、もうその店長とは働きたくないという思いがあったので、出来れば今月中にでも辞めたいと伝えました。結構、頑固に。正直、何故レジミス代金を支払わされ、しかも、

社会の空気に従って生きていきなさい。

と、まるで私の言った事は非社会的であるかのような扱いを受けるのか・・・。(ちょっと大げさですけど)納得がいきませんでした。

労働基準監督署へ相談してみた

なので、直接労働基準監督署へ相談しに行きました。そこで担当していただいた方に相談したところ、こんな答えが返って来ました。レジミス折半や請求について、例えばスーパー等のような比較的レジを多く使うお店で頻繁にレジミスが発生する場合は、企業側がレジミスを請求しても構わないのだそうです。

しかし、今回のケースでは労働者側から訴えられる権利もあるらしく、民事訴訟を起こしても勝てるんだそうです。まぁ、民事訴訟の為に、レジミス代金の○○倍以上のお金を賭けて訴訟するらしいです。ただ、プライドの為に実際行う人もいるのだ、と教えてくれました。

そして次に提案して下さった案に私も賛成したのですが、労働基準監督署の方から企業側(派遣会社)に「勧告」を行う、というものでした。

もし私が、本当に仕事場に行きたくなくて、精神的に病むまで追いつめられたなら、労働者は会社を訴える権利があるので、私が仕事場に無理して行かなくても良いし、労署が派遣会社に「勧告」を行う事によって、それが圧力になり、レジミス代金について派遣側が、その会社に忠告する事が出来るのではないか、といったお話でした。

簡単にまとめると、

  1. レジミス代金の取返しは、訴訟費用を考えてしない方が良い。
  2. 労働基準監督署から派遣会社に「勧告」は出来るよ。

という2点を知る事が出来たのです。

派遣会社の理想的な対応方法

理想的な派遣会社の対応も述べておきましょう。本来トラブルが発生した場合、派遣会社と派遣先企業は協力してその解決に努めなければなりません。法的に対応するならば、

  1. 派遣会社と派遣先企業は苦情処理を記した契約書に同意し、締結する。同時に、派遣会社はその苦情処理法を就業条件明示書に記載。派遣スタッフに知らせる。
  2. 派遣元責任者と派遣先責任者は、それぞれ苦情処理の責任者として、その責務を果たす。
  3. 苦情が発生したら、迅速に協力して解決に努める。
  4. その苦情について、派遣元管理台帳と派遣先管理台帳に記載。記録しておき、今後のトラブル防止の材料にする。

当然ながら、派遣スタッフが苦情を申し出た後、それを理由に、派遣会社、派遣先企業共にその派遣スタッフに対し、不利益な取り扱いをすることは禁じられています。

また、派遣会社、派遣先企業に法律違反があった場合は、派遣スタッフが告発者、被害者として訴えることができます。これが、労働基準監督署の方もおっしゃっていた民事訴訟をするかしないかのくだりですね。

派遣会社のリアルな反応

さっそく、そういったお話を派遣会社の担当者に相談しました。派遣側は、私の解釈によるんですが、要は、

たかが、派遣労働者一人の為に、会社として動いてリスクを被りたくない!

というお返事でした。(こうは言ってないんですが、こういう意味合いでした)この返事を貰って、正直、労働基準監督署でのお話がすっ飛びました。

「そこまで、私の権利って保障されてないんだ・・・。」

当時大学生だった私は、派遣やバイトの権利は低さをまじまじと思い知らされたのです。そうなんですよ。やっぱり、正社員じゃないから。だからこそ、派遣会社で派遣社員を強制労働させるような扱いが出来るのだと思います。

表面的に見たら、最初の給与は正社員とあまり変わらないように見えますが、生涯賃金や保障面で見たら、待遇の違いは一目瞭然です。

最終的に私はどうなったのか・・・・・。私の願いが叶い、早期の店舗移動、という形で幕を閉じました。そして、新たな店長と共に働く事となったのです。この続きを知りたい方は、こちらの記事も読んでみて下さい!

接客は売り上げに影響する?売れる販売員の6つの特徴

派遣先企業を辞めたい場合の裏技

私の体験談では辞める事にはならず、店舗移動という形で悩みを解消出来ましたが、中には人間関係が悪すぎる、劣悪な環境の下働いているといった深刻な場合もあるかと思います。そんな派遣スタッフに送る派遣会社の人とも揉めずに辞める事が出来る裏技とは?

やむを得ない事情や、就業規則に沿った正当な手続きによる退職、契約解除、契約満了は受け入れられます。なので、派遣会社の就業規則はきちんと確認しておきましょう。

また、やむを得ない事情として有効なのは、自己都合による退職です。例えば、深刻な病気を患って働けなくなったり、親の介護が必要になった等です。そういう事情は、派遣担当者も口出ししにくい理由なので、案外すんなりと辞める事が出来ます。ですが、その場合は派遣先企業だけでなく、派遣会社も辞めるかもしれないという前提で言うようにしましょう。

なかには正社員ではないからと、安易に決定する派遣スタッフもいます。さらには、現在の派遣先や就業条件では続けられないが、他の派遣先や就業条件なら続けられるケースもあります。まずは、退職や契約解除を回避できないかどうかをじっくり検討した上で、継続できるかどうかの答えを出しましょう。

その雇用契約が解除されても、派遣契約期間は終了していません迅速に交代要員を派遣することが必要です。なぜなら、派遣社員側の都合による雇用契約解除は、派遣先企業にとっては派遣会社側の都合です。交代の際は派遣会社の責任で引き継ぎ、研修などを行い、交代しても業務に支障のないように配慮しなければなりません。


いかがでしたでしょうか?今回の私の派遣先でのトラブル経験が、あなたの参考になればと思います。また、派遣社員であっても、派遣会社の就労規則に従って休暇を取れたりするので、働く際は賢く自分に合った働き方をして下さい。この記事が少しでもあなたの働き方に役に立ったと願って。それでは!

Reactions

コメントを投稿

0 コメント

Ad Code