日本で仕事をしていながら海外移住を決心すると、現在務めている会社に退職の意向を伝えるという仕事が待っています。
日本の法律では退職をする14日前までに、退職する会社にその旨を伝えることが決まりです。
しかし、会社や同僚に迷惑をかけない為に、1ヶ月前、2ヶ月前に退職したいと伝えるのがベストとされています。
ほとんどの人にとって「辞めたい」と伝えることにエネルギーが必要だと私は思います。
どのように退職理由を伝えるのが良いのでしょうか？
素直に海外移住することを伝える
海外移住する事、海外で自立した生活を頑張りたいことを伝えると応援して貰える可能性が高いです。
さらに、海外に支社のある会社にあなたが勤めていた場合、その支社で働けるチャンスを得ることができるかもしれません。
また、ポジティブな理由なので気まずい思いをせずに退職できるはずです。
派遣先の会社の場合
私は、イギリスに渡航する直前まで派遣会社に登録していました。
派遣のお仕事は基本的に1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月更新のお仕事が多いです。
コロナウイルスが流行し始めていたため、海外に渡航できる時期が不安定でした。
その為、短期間で更新でき、かつ辞めやすい派遣のお仕事をすることにしました。
私は3ヶ月間の契約を派遣会社と交わし、その後は1ヶ月の契約更新、または辞めることを心に決めていました。
しかし、3週間ほど勤務をした頃に派遣会社から突然派遣先の会社から、
ニールさん、来月から来なくて良いよ
と言われてしまいました。
理由として、コロナでの企業の営業不振でした。
派遣社員だと立場が弱いな
と身をもって実感しました。
さすがにいきなり収入がなくなるのは困るので、
これからどうしていいか困惑している
と派遣会社にお伝えしました。
派遣会社は、以下の点を会社に話してくださいました。
- 契約期間内の契約終了は違反
- 契約期間内に仕事をしなくてもお給料が発生
結果、私の次の派遣先が見つかるまでの就職活動期間もお給料が貰えることになりました。
また、契約期間内の残りの2ヶ月は以下の選択肢を貰えました。
- 派遣先に出社
- 自宅待機
- 就職活動
さらに、派遣会社は私の次の仕事のことも心配してくださいました。
次の仕事についてお話があった時に私は、
今後は海外移住します
とお伝えしました。
また、
- 派遣先の会社には秘密にして欲しい
- 3ヶ月MAXで給料を貰いたい
と正直にお願いしました。
快く、派遣会社は協力してくださいました。
簡単に出来事をまとめると以下になります。
- 仕事を開始して3週間でもう来月から来なくていいと言われる
- 契約期間は3ヶ月なので「3ヶ月分のお給料を保証して欲しい」と派遣会社に依頼
- 会社は仕事が見つかるまでの間のお給料しか支払わないと宣言
- 派遣会社と契約期間終了の3週間前に次の仕事が決まったと会社に伝えることに
- 最終的に会社に行かずに契約期間分のお給料を貰えた
最後に、
帰国してお仕事探すときはまた声をかけてね
と言っていただき、派遣会社とは良い雰囲気で終わりました。
正社員の場合
私は派遣先の会社に登録する前は、正社員として勤務していました。
最終的に同僚や上司には、
イギリスに行きます
とお伝えしました。
退職する半年前ほどから、私はイギリス人の彼氏がいると同じ部署の人に伝えていました（笑）
このように話しておけば、
もしかしたらイギリス支社で働ける機会があるのでは？
と考えていたからです。
また、何気なく職場で話していた彼氏のジョンがいつの間にか職場内で噂になっていました。
彼氏さんと一緒にやっと暮らせておめでとう！
という雰囲気がでました。
結果として退職理由の助けになったので、良かったのかなと思っています（笑）
この時勤めていた会社では、退職最終日に全体の前で最後のスピーチをします。
その後、退職者は一人一人にお菓子を渡し挨拶することがこの会社の文化でした。
何十人もいるなか、知らない人も居るのに同じ部署の人に挨拶をするのは苦痛でした。
挨拶をしている時必ず聞かれるのは、
今後は何するの？
です。
イギリスにワーキングホリデーに行きます
と全員に話しました。
海外に携わる仕事でもあったので、
自分もやったことあるよ！頑張ってきてね！
もっと頑張って欲しかったけど、その理由なら辞めてもいいと思う
また戻ってきてね
とみなさん優しかったです。
（海外移住することは伝えず）他の理由を伝える
自分のプライバシーを守りたく、正直に理由を伝えるのが嫌な場合もありますよね。
そのような場合は、伝えなくても大丈夫です。
海外移住となると退職した後に合う確率は少ないからです。
私が今まで伝えてきた退職理由２パターンをご紹介します。
キャリアアップを理由にする
大学を卒業後初めて正社員として勤務した会社では約3年お世話になりました。
初めての転職の為の退職だったため、
退職したいです
と話すのにかなり勇気が必要でした。
私が辞めることで迷惑をかけること、周りの態度が変わるのでは無いかという心配があったらです。
一番初めに直属の上司に辞めたいことと今後やりたいことを説明しました。
次に、管理職の方にお話したのですが、
会社を辞めないで！
という引き留めがありました。
この会社に説明した退職理由は、キャリアアップです。
とても前向きな理由ですが、
今の会社でどうしてキャリアアップできないの？
と言われてしまいました。
私は以下の理由を言いました。
- 興味のある分野を扱う仕事量が今の会社では少ない
- さらに専門的な仕事の経験を増やしたい
最終的に、
まだ若いのでやりたいことを頑張って！戻ってきたくなったらいつでもおいで！
と送り出してくれました。
イギリスにいる現在でもこの時の上司と連絡を取るほどの良好な関係です。
退職理由をキャリアアップにする場合は、他の会社でないとキャリアアップが出来ない理由をいくつか準備しておくと安心です。
残業を理由にする
初めての転職をし入社した会社は残業がとても多かったです。
半年くらいで私の精神と体はボロボロになってしまいました。
トイレに行く時間もなく、ロボットのように毎日働き、私自身を見失ってしまったのです。
電車でも涙が止らなくなってしまった頃に、
このままでは、本当に自分が壊れてしまう
と気づき私は辞める決意をしました。
しかし、直属の上司に怯えていて相談することも出来ませんでした。
さらに、管理職と距離のある会社でしたので、
ご相談があるので面談していただけませんか
とまずメールをしました。
面談の際に、
毎月45時間も残業していたら、私は倒れてしまうので辞めたい
と正直に話しました。
このようなネガティブな退職理由は世間ではお勧めされていないようです。
しかし、その時の私には余裕がありませんでした。
課長から、
サラリーマンである以上、ニールさんの体がボロボロになるのは当然だから許されない理由だ
と言われ、さらに
残業が少ない部署に行けばいい
とも言われました。
衝撃で苦痛な言葉でした。
他の部署も残業が多いので無理です。2ヶ月後に辞めさせてください
とはっきりとお伝えしました。
その後人事にも呼び出され、同じ内容をお伝えしました。
このように、残業を理由にしてしまうと部署異動を提案され辞めにくい雰囲気になる場合があります。
退職決定後の注意したい3点
退職が決まってからは、以下の3点を忘れないようにしましょう。
- 退職届の提出
- 有休消化の交渉
- 英文のレファレンス入手
退職届の提出
退職届を作成しましょう。
自己退職の場合の退職理由は、「一身上の理由」が一般的です。
会社と合意した退職日も一緒に記入しましょう。
退職届のフォーマットは転職エージェントが無料で提供しているので、そちらを利用するとスムーズに作成できます。
私は会社指定の退職届を使用するように人事部に言われそちらを提出したことがあります。
ちなみに、派遣会社を通して仕事をしている場合、退職の手続きは派遣会社が行ってくださいます。
その為、退職届は必要ありません。
有給休暇の消化の交渉
有給休暇は労働者の権利です。
退職日から逆算して最終出勤日を上司や人事部と決めます。
または、自分で計算して全てを使い切れるように計画的にお休みしましょう。
私は一度、
辞めるくせに、有給休暇を全部消化するなんてずうずうしい
と言われたことがあります。
このような心ない言葉を言われても権利なのでしっかり消化してください。
結局、この時は仮病を使って何度か休み全てを消化しました。
英文のレファレンス入手
会社を辞めた後にお願いするのは気まずいと思うので、必要な物は退職日までに人事部に依頼しておくのが良いと思います。
国によっては、内定が出た後に履歴書に書かれている経歴が本当かどうか確認される場合があります。
そのときに証拠として提出を求められるのが、レファレンスです。
英文でのレファレンスを発行してください
と人事部にお願いすれば発行して貰えます。
レファレンスには会社名や働いていた期間、連絡先等が記載されます。
レファレンスはありません
と言われてしまった場合は、自分でフォーマットを作成しサインをして貰うことも一つの方法です。
私はイギリスで内定が決まった時、会社からレファレンスは求められませんでした。
しかし、提出が必要な場合もあるかもしれませんので、念のために入手してみましょう。
また、会社にもしかしたら海外就職先から連絡が行くかもしれないとも伝えておくのが良いと思います。
海外先の就職先から働いていた会社にどのような人物だったかのチェックが入る場合があります。
辞めるからと言って引継ぎなどの仕事をちゃんとしないのはNGです
やることはやって良いイメージで会社を去りましょう。
たまに大学の卒業証明書を求められる場合があります。
念のために、英文の卒業証明書を用意しておくと安心です。
日本から取り寄せるのには時間とお金がかかるので準備は大事！
また、海外移住までの手続きを以下の記事で紹介していますので、
海外移住で年金は支払わない？年金手続きの3つのポイント
海外移住をする前に年金の手続きをし忘れていませんか？年金を支払う場合も、支払わない場合もどちらも手続きが必要になります。手続きの３つのポイントを簡単に説明！自分の状況を考え、ベストな選択をしましょう。
ぜひこちらもご覧ください。
退職理由を伝えるのは、精神的にも大変な部分です。
しかし、退職理由を伝えれば海外移住は目の前です！
勇気出していきましょう！
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