コロンビアにあるオーパーツ『黄金ジェット』の正体とは?

コロンビアのオーパーツ『黄金ジェット』とは一体何?

コロンビアの黄金博物館にある「黄金ジェット」。これが、飛行機のオーパーツであるとアメリカの動物学者アイヴァン・テレンス・サンダーソン博士が唱えました。サンダーソン博士はケンブリッジ大学卒業の博士なので、ちょっと説得力もありますよね?

そんな黄金ジェットを、ジェット機やスペースシャトルとして信じるコロンビア人は少ないようです。実際に、黄金博物館に展示されていた黄金ジェットを案内してくれたガイドさんも、「これをオーパーツと信じる人は多いけど、ジェット機だったなんてあり得ないわ」と語っていました。

この黄金ジェットの模型飛行機を製作し、飛行させて成功した例もあるくらいです。なのに、現地のコロンビア人たちは何故これをオーパーツだと信じないのでしょうか?その理由は、古代コロンビアの先住民族たちの生活様式や信仰、慣習にありそうです。

オーパーツとして完全否定するのも何だかロマンがないので、この作られた時代について詳しく解説し、皆さんに「黄金ジェット」と呼ばれる正体に迫ってもらいたいと思います。それでは、一緒に見て行きましょう!

宇宙のイメージがあった

コロンビアの黄金文明時代の宇宙イメージ

ヒスパニック以前に、「宇宙」という考え方は存在しました。宇宙は、 全ての存在に意味と場所があり、関係に秩序を与えましました。 この時代の宇宙とは、社会で様々に重なり合った、相互に依存した世界から成り立っていてます。例えば、特定の色、におい、動物、植物、霊などが、それぞれに関連付けられて描かれていました。また、宇宙は目に見える物質的な次元で現れるだけでなく、霊的かつ強力で、ほとんどの人に隠された別の次元でもありました。

金は太陽の輝き

金は太陽の輝きと関係していた

磨かれた金のオブジェクトは、太陽の輝きを反映し、そのエネルギーによって増強されました。 人々は、定期的な儀式で太陽の独自の宇宙の力を戻し、活性化させました。

族長は、金で自身をカバーした時、太陽や創造力を身に付けました。 彼は、上の世界から神の力を地上に体現したのです。その色、強烈な輝きと可変性のために、金は太陽と関連していました。 金の飾りは、支配者の力や天と神の起源を表現したのです。

宇宙への捧げもの

宇宙への捧げもの(コロンビアの黄金文明時代)

宇宙の釣り合いを保つため、儀式で提供されたものは、湖、洞窟、家屋、および作物が栽培された畑に預けられました。 提供されたものには、金属製、陶器製、石製、および有機物質からなる成分が含まれていました。

宇宙への捧げものが宇宙人に似ている件

人間のようにも見えますが、下半身が短く、動物のような体型をしているのも特徴的です。これが動物だとしても、2足の足で直立出来ているのは何故でしょうか?さらに、鼻も人間のようです。上の写真に顔は描かれておりませんが、当時の人が人間の顔を描けなかった訳ではありません。

人間に似たリアルなフェイスペイント

このように、リアルな人間の顔をちゃんと表現できたのです。そう考えると、下半身の短いあの生物たちは一体誰だったのか・・・?ちなみに、フェイスペイントと装飾品は、社会と宇宙の構造機能を表現しました。 人々に適した生命モデルを思い出させたのです。

宇宙のイメージ?

宇宙のスペースシャトルがイメージ?

この容器は、宇宙構造とその土地のイメージを表現するために利用されたようです。この容器のデザインも、何だか独特ですね。まるで、スペースシャトルみたいです。曲線を描いた容器は、女性をモチーフに描いたものが多いので、この写真も女性を表現しているのかもしれません。

動物信仰があった

コロンビアの黄金文明時代には動物信仰があった

黄金ジェットと呼ばれる装飾品は少なく、実はほとんどが動物の形をしたものです。なので、オーパーツと呼ばれる黄金ジェットも、何かしらの生き物を真似て作られたものではないか?という説もあります。

オーパーツと呼ばれる「黄金ジェット」ではなく生き物?

アメリカ州の先住民族の宇宙の見方には、人間と人間以外の間に根本的な違いはありません。 人、動物、植物、岩や物体は人ではありますが、人の種類は異なります。全てが魂や精神を持っていたのです。

また、体に身にまとう衣服によって、独自の視点や特別な能力が決まります。例えば、羽毛や装飾品をかける、または身体を塗ることです。

動物信仰の意味とは?

動物の精神と幻想的な存在がシャーマンを助けました。 グンカンドリ属の鳥や七面鳥の王のような鳥は、彼が飛ぶのを助けます。 貪欲な魚は病気を破壊し、コンゴウインコとオウムはメッセージを伝えます。

鳥は上の世界を意味する

鳥は上の世界を象徴し、 人やジャガー、および鹿は中間のものを表現します。

コウモリ、カイマン、ヘビはあの世を意味する

あの世は、コウモリ、カイマン、ヘビ、および地球の開口部に生息する他の生き物によって表されました。

生物と人間の雑種

生物と人間の雑種が信仰対象

昆虫や小さな動物が金で飾られ、時には幻想的で、時には自然主義的なものもあります。 ジャガー、魚鳥、トカゲとクリケット、または様々な種の組み合わせです。鳥、猫、カエル、鳥頭四足のペンダントは、自然と神話の両方の野生動物を再現しました。 2人、3人、さらに多くの人物が一緒になっていることがよくありました。

何か分からない雑種生物(コロンビアの黄金文明時代)

雑種生物の複雑な表現、様々な種の混合物、重要な神々、祖先、または彼らの宇宙論における文化的ヒーローのイメージを作り出しました。 こういった生物は、物語を人々に教えるために使われたのです。

人間と生物たちの組み合わせ(コロンビアの黄金文明時代)

組み合わせにも、意味があります。例えば、鳥、カエル、四肢、人間の組み合わせは、象徴的思考の中で考え方の変化がどれほど重要かを示しています。

コウモリ信仰

コウモリ信仰(あの世の主)

コウモリのイメージは、夜とあの世の主として、タイロナ時代に最も一般的でした。 石のペンダント、ホイッスル、陶器の船に描かれていました。

シャーマンをコウモリに変身させるために、マスクや装飾品が使用されました。耳膜を模倣した金属製の覆面、鼻を持ち上げた円筒形の鼻のリング、下唇の装飾物は、下唇の肉質組織を模倣しました。コウモリに変身した宗教指導者は、金属製の胸当て、ペンダント、鐘、骨から切り取った棒の頭、陶器に描かれていました。

コウモリに変身した司祭とシャーマンは、この動物の習慣を自分自身に取り込み、暗い寺院に住んで夜に働き、失神状態の時に飛んだと言われています。

ジャガー信仰

ネコ科の装飾品

ネックレスやその他のネコ科の装飾品は、その人を本当の捕食者に変身させました。 彼は雷鳴のように轟(とどろ)き、激しく呼吸し、彼の精神が狩猟のために森をさまよっている間、爪で脅しました。

シャーマンがジャガーに変身

ジャガー・シャーマンは、ネコのような目を通して彼の周囲を見て、他のジャガーを人間として見て、コミュニティの人々を餌食にしました。 人々にとって危険で恐ろしい状況でした。

実際に、本物のジャガーもは恐ろしい動物で、遭遇したら最後、木に登っても水の中に潜っても追いかけて来ます。牙も強力で、噛みつかれたら確実に死ぬでしょう。それほど、ジャガーは強く、昔から恐れられた動物だったのです。

高官がジャガーに変身したとき、彼は強さ、敏捷性、積極性、鮮明な視覚と卑劣さを得ました。 これらの属性によって、彼は人々を保護し、癒し、あるいは敵に復讐しました。

ジャガーは金と太陽に関係

その黄金色の光沢のある肌とその積極性、驚異と活力のために、ジャガーは金と太陽の再生力に関連していました。

鳥信仰

鳥信仰(コロンビアの黄金文明時代)

シエラ・ネバダ・デ・サンタ・マルタ(Sierra Nevada de Santa Marta)と東部コーディエラ(Cordillera)のチブチャ語を話す社会の間では、羽ばたきのある鳥の胸像が特に重要でした。 これらのオブジェクトを身につけた人々はおそらく、領土と特定の系統に結びつけらていました。

精神的および政治的リーダーに向けられたものは、社会全体を興奮させ、人々を集め、アイデンティティを生み出し、社会的結びつきを強化したのです。 多くのものは、人の頭の上に置かれた時に尊厳を示しました。

いくつかの社会では、オウムに話をするよう教えたので、犠牲者の代わりに使うことがありました。 彼らの考えによれば、言語はこれらの鳥を人間に変えたのです。司祭とシャーマンのうちのいくつかは本物の鳥のように見え、宇宙をまるで魔法のように飛行しました。 彼らの道具は、鳥の姿を持ち、長い旅をする力を与えました。

コンドール、イーグルズ、イタチ、オウムのような鳥に変身することで、彼らは派手な嘴や羽毛だけでなく、高く飛び、鋭い視力と狩りの技術である特別な力を獲得しました。古代の神話によれば、数多くの黒い鳥、古代のシャーマンが、初めに彼らの嘴の中で光を地球にもたらし、最初の一族に彼らの土地を与えたと伝えられています。

植物による幻覚作用があった

植物(麻薬)による幻覚作用

ヒスパニック系の社会は、広大な植物を扱いましたが、その中には重要な宗教的用途があるものもありました。 シャーマンは、煙草、コカ(コカの葉からコカインを抽出できる)、アヤワスカ(幻覚剤)、ヨポ(ドラッグ)などの神聖な植物を使って、精神的な世界に身を浸し、まるで宇宙に訪れているような幻想を起こさせました。

黄金ジェットのデザインも、もしかしたら麻薬による幻覚作用により、通常考える事は出来ないデザインを生み出す事が出来たのかもしれません。上の写真は、実際にコカを口の中に含んでいる置物です。コカを含んでいる左の頬っぺたが、少し膨らんでいるのが分かるでしょうか?こういった植物を消費する事は、宇宙の秘密や力を知り、目に見えないものを見えるようにさせたのです。

ちなみに、コカなどの植物は女性は使用してはいけませんでした。何故使用してはいけなかったのは分かっていませんが、男性だけが使用する事を許されたのです。

植物を入れる容器

植物(麻薬)を入れる容器

煙草、アヤワスカ、ヨポ、および他の神に関連した植物が消費された時、多種多様なボウル、スプーン、吸入器およびトレイが使用されました。動物のイメージを思い描いたトレーで、小さなスプーンや鳥の骨を使って吸われました。刺激効果をより良くするために、乾燥した葉を口の中で石灰と混合し、これをポポロに入れました。ポポロとは、

植物を入れるポポロ

こんな形をした容器です。遥か昔の古代に、このようなデザインを作る事が出来たのにも驚きです。こちらの通常ポポロよりも凄いのが、黄金のポポロです。これが、なんと黄金博物館では飾られています。

植物(麻薬)を入れる黄金のポポロ

このポポロは、黄金博物館を運営しているコロンビアの国立銀行が、初期に集めたものです。初期の黄金のコレクションがだんだんと多くなり、博物館にしようと決めた経緯があるのです。

コカが噛まれていたときに使用された容器とキャップは、カウカ中部の最も古い金細工で、竹、ひょうたん、カボチャを模倣しています。

幻覚物質ヨポ用トレイ

司祭には、強力な幻覚物質「ヨポ」を吸うために使用した小さなトレイがありました。 彼らは認識の高められた状態を得るため、預言し、神話的な存在とコミュニケーションをとることが出来たのです。

植物の種類

それでは、代表的な幻覚作用をもたらす植物コカ、アヤワスカ、ヨポをご紹介して行きます。金博物館で飾られていた実際の植物の写真もあるので、展示されていた写真と共に、当時の人々が使用していた植物を見て行きましょう!

コカ

コカは、常緑低木樹です。コカの葉とすり潰した貝殻を一緒に含むと、効果が増したようです。 コカは、アンデス地方で栽培され、儀式、病気の治癒、供祭に使われました。神聖な食糧としての植物は、人間によって神に捧げられなければなりませんでした。

コカの葉と貝殻

コカには、集中、記憶、演説を活性化させる効果があり、族長とシャーマンによって、思考、神聖な知識を学び伝達するために使用されました。

アヤワスカ

精神病改善にも役立つ「アヤワスカ」

アヤワスカは、つる植物の一種です、最近では、精神病の改善の為にアヤワスカを用いた治療も行われているみたいですね。実際に、アヤワスカは治療の為にも使用されていました。

ヨポ

幻覚作用のある「ヨポ」

ヨポは、マメ科の植物です。アナポネンテラの樹木から抽出された強力な幻覚剤であるヨポは、東部平野から来ました。

このような麻薬たちによって、未知なる創造性が発揮され、オーパーツである黄金ジェットが生み出された可能性もあります。それほど、先住民族たちのエリート層達は、よくこういった植物を使用して、宇宙や神と交流できると信じていたのです。


いかがでしたでしょうか?なるべく、黄金ジェットの賛否両論を得られるような内容にしようと意識して書いてみました。オーパーツを完全否定するのも、何だか夢やロマンがないですもんね(笑)

他にも、コロンビアの黄金博物館や黄金文明「エル・ドラード」伝説についてまとめた記事もあるので、良ければ参考に読んでみて下さい!

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